本記事では、代名詞の「人称代名詞」について解説します。
人称代名詞とは?から、人称代名詞の「主格」「所有格」「目的格」「所有代名詞」「再帰代名詞」それぞれの意味と使い方を分かりやすく解説します。
人称代名詞とは?各人称の分類と単数・複数の意味
人称代名詞とは、名詞の代わりをする言葉で、「話をしている人」、「話を聞いてる・受けている人」、「話の中に出てきた自分・相手以外の人やもの」を表す時に使います。
上記は「1人称」、「2人称」、「3人称」と分類されていて、さらに単数・複数と分かれています。
■ 人称代名詞の分類と単数・複数の意味
- 1人称
- 単数:話をしている人が1人
- 複数:話をしている人が2人以上
- 2人称:
- 単数:話を聞いてる・受けている人が1人
- 複数:話を聞いてる・受けている人が2人以上
- 3人称:
- 単数:話の中に出てきた自分・相手以外の人やものが1人または1つ
- 複数:話の中に出てきた自分・相手以外の人やものが2人以上、または2つ以上
さらに人称代名詞は、主語になる時、所有を表す時、目的語になる時に、それぞれ主格、所有格、目的格に変化します。
● その他の代名詞についてはこちら

主格の人称代名詞:「〜は[が]」主語を表す代名詞
主格の人称代名詞は、文中で主語(〜は[が])を表す時に使い、主語が何人称なのか、また単数・複数かによって代名詞が変化します。
また人称によりbe動詞や一般動詞が変化するので、詳しくはこちらを参照してください。


■ 主格の人称代名詞の単数・複数形の変化
人称 | 単数 | 複数 | ||
---|---|---|---|---|
代名詞(主格) | 意味 | 代名詞(主格) | 意味 | |
1人称 | I | 私は | we | 私たちは |
2人称 | you | あなたは | you | あなたたちは |
3人称 | he she it |
彼は 彼女は それは |
they | 彼たちは 彼女たちは それらは |
I am a student.
主語の「私」は、1人称の単数なので、代名詞「I」を使い、be動詞は「am」、続く名詞は可算名詞「student」なので、冠詞の「a」がついて「a student」とします。
We are students.
主語の「私たち」は、1人称の複数なので、代名詞「we」を使い、be動詞は「are」、続く名詞は可算名詞「student」なので、複数形の「students」とします。
He is a doctor.
主語の「彼」は、3人称の単数なので、代名詞「he」を使い、be動詞は「is」、続く名詞は可算名詞「doctor」なので、冠詞の「a」がついて「a doctor」とします。
They are doctors.
主語の「彼ら」は、3人称の複数なので、代名詞「they」を使い、be動詞は「are」、続く名詞は可算名詞「doctor」なので、複数形の「doctors」とします。
総称人称 漠然と世間一般の人を表す「we, you, they」
「we」「you」「they」は、主格の人称代名詞の複数形として使われますが、それ以外にも「漠然と世間一般の人」を示すことができ、これを総称人称といいます。
We had a lot of rain last summer.
weを主語にして話し手を含む人々全般を表しています。
You never know what will happen in the future.
youを主語にして聞き手を含む人々全般を表しています。
They say Mary will get married next year.
theyを主語にして、話してと聞き手以外の人々全般を表しています。
所有格の人称代名詞:「〜の名詞」所有格+名詞 持ち主(所有)を表す代名詞
所有格の人称代名詞は、文中で持ち主(所有)を表す時に使い、所有が何人称なのか、また単数・複数かによって代名詞が変化します。
「所有格+名詞」のセットで用いて、形容詞のように名詞を修飾し「〜の名詞」という意味を表すことができる。
● 形容詞の用法は「形容詞の限定用法:「〜な名詞」 名詞の状態を説明する形容詞」を参照してください。

■ 所有格の人称代名詞の単数・複数形の変化
人称 | 単数 | 複数 | ||
---|---|---|---|---|
代名詞(所有格) | 意味 | 代名詞(所有格) | 意味 | |
1人称 | my | 私の〜 | our | 私たちの〜 |
2人称 | your | あなたの〜 | your | あなたたちの〜 |
3人称 | his her its |
彼の〜 彼女の〜 それの〜 |
their | 彼たちの〜 彼女たちの〜 それらの〜 |
「私の〜」は、1人称の単数なので、代名詞「my」を使い、「所有格+名詞」でmy bookとし「私の本」を表します。
「あなたの〜」は、2人称の単数なので、代名詞「your」を使い、「所有格+名詞」でyour bookとし「あなたの本」を表します。
「彼の〜」は、3人称の単数なので、代名詞「his」を使い、「所有格+名詞」でhis bookとし「彼の本」を表します。
「彼女の〜」は、3人称の単数なので、代名詞「her」を使い、「所有格+名詞」でher bookとし「彼女の本」を表します。
「タクヤの〜」は、自分・相手以外なので3人称となり、1人のことなので単数となります。
「A(人間・生物)のB」と人の所有を表す場合は、名詞Aにアポストロフィ(‘)とsをつけて「A’s B」とするので、「人名の所有格’s+名詞」でTakuya’s bookとし「タクヤの本」を表します。
「私の父の〜」は、自分・相手以外なので3人称となり、1人のことなので単数となります。
「私」と出ているので1人称だと誤解しないようにってのと、「私」と「父」が出てきますが、「私の父」は1人なので複数にしないように注意しましょう。
「私の父」だとmy fatherですが、「私の父の〜」なので、「A(人間・生物)のB」とするのに「my father’s + book」とし「私の父の本」を表します。
my father’sでひと塊で、「私の」と所有を表すのに「my」を使っています。
これが「あなたの父〜」であれば「your father’s〜」だし、「彼の父〜」であれば「his father’s〜」となります。
「あなたの家の〜」は、自分・相手以外なので3人称となり、1つのことなので単数となります。※「あなたの」と出ているので2人称だと誤解しないように注意してください。
「あなたの家の〜」でひと塊で「あなたの」と所有を表すのに「your」を使っています。
「あなたの家」は無生物なので、「A(無生物)のB」と無生物の所有を表す場合は、「B of A」とするので、「名詞 + of + 所有格」でThe roof of my houseとし「私の家の屋根」を表します。
■名詞の所有格の形
- 「A(人間・生物)のB」は名詞Aにアポストロフィ「’」と「s」をつけてA’s Bの形にする。
- 「A(無生物)のB」はB of Aで表すのが原則。
● 詳しくは「「AのB」を表す「A’s B」と「B of A」」を参照してください。

Do youS knowV his nameO?
「所有格 + 名詞」で目的語を表すこともできます。
所有代名詞:「〜のもの」所有格+名詞を1語で置き換える
所有代名詞は、「所有格+名詞」のセットを1語で置き換えることができます。
所有格の人称代名詞と同じく、文中で持ち主(所有)を表す時に使い、所有が何人称なのか、また単数・複数かによって所有代名詞が変化します。
■ 所有代名詞の単数・複数形の変化
人称 | 単数 | 複数 | ||
---|---|---|---|---|
所有代名詞 | 意味 | 所有代名詞 | 意味 | |
1人称 | mine | 私のもの | ours | 私たちのもの |
2人称 | yours | あなたのもの | yours | あなたたちのもの |
3人称 | his hers |
彼のもの 彼女のもの |
theirs | 彼たちのもの 彼女たちのもの |
※itの所有代名詞「its」は、ほとんど用いられないので、表には未記入
This is mine.
「私のもの」は、1人称の単数なので、所有代名詞「mine」を使います。
Our house is smaller than yours.
「あなたの家[もの]」は、2人称の単数なので、所有代名詞「yours」を使い、your houseを1語で「yours」と表しています。
所有を強調する「所有格 + own + 名詞」の用法
所有格に「own(自身の)」を付けると所有を強調することができます。
You are responsible for your own future.
your futureのように「own」をつけないで表すこともできますが、「own」が入ると「他ならないあなた自身の将来」というニュアンスになります。
目的格の人称代名詞:「〜を[に]」目的語を表す代名詞
目的格の人称代名詞は、文中で目的語を表す時に使い、目的語が何人称なのか、また単数・複数かによって代名詞が変化します。
■ 目的格の人称代名詞の単数・複数形の変化
人称 | 単数 | 複数 | ||
---|---|---|---|---|
代名詞(目的格) | 意味 | 代名詞(目的格) | 意味 | |
1人称 | me | 私を[に]〜 | us | 私たちを[に]〜 |
2人称 | you | あなたを[に]〜 | you | あなたたちを[に]〜 |
3人称 | him her it |
彼を[に]〜 彼女を[に]〜 それを[に]〜 |
them | 彼たちを[に]〜 彼女たちを[に]〜 それらを[に]〜 |
人称代名詞の目的格を使うときの例としては
- 一般動詞の後ろに人称代名詞がきて、目的語(O[〜を])になる
- 前置詞(at, in, for, with, on, fromなど)の次に人称代名詞ががきて、目的語(O[〜を])になる
などがあります。
IS knowV himO.
動詞knowの目的語「彼を」は、3人称の単数なので、代名詞「him」を使っています。
You play the piano for前置詞 me.
前置詞forの目的語「私のために」は、1人称の単数なので、代名詞「me」を使っています。
再帰代名詞:「〜自身を[に]」 -self, -selves
再帰代名詞は-self, -selves という形で「〜自身を[に]」を表します。
動作の対象が、動作を行う主体自身である時に用いて、何人称なのか、また単数・複数かによって再帰代名詞が変化します。
■ 再帰代名詞の単数・複数形の変化
人称 | 単数 | 複数 | ||
---|---|---|---|---|
再帰代名詞 | 意味 | 再帰代名詞 | 意味 | |
1人称 | myself | 私自身を[で] | ourselves | 私たち自身を[で] |
2人称 | yourself | あなた自身を[で] | yourselves | あなたたち自身を[で] |
3人称 | himself herself itself |
彼自身を[で] 彼女自身を[で] それ自身を[で] |
themselves | 彼たち自身を[で] 彼女たち自身を[で] それら自身を[で] |
She cut herself with a knife.
再帰代名詞のherselfがcut(動作)の目的語(動作の対象)となっています。
彼女が怪我をしたのは、彼女が自分自身で行なってしまったことで、イメージとしては「料理をしていて間違えて手を切ってしまった!」というような感じでしょうか。
このような時に再帰代名詞を用いて、「主語が主語自身で〜した」と表すことができます。
Our president prided himself on his self-control.
prided himself(彼自身を誇っていた)のように、再帰代名詞が動詞の目的語になっています。
pride oneself on Aで「Aにおいて自分自身を誇る」という原意から転じて、「Aを誇る」を表します。
They have done all of the work themselves.
文末において、名詞や代名詞を強調することもできます。
再帰代名詞を用いた重要表現
- say to oneself 「ひとりごとを言う、心の中で思う」
- introduce oneself「自己紹介をする」
- enjoy oneself「楽しく過ごす」= have a good time
- help oneself to〜「〜を自分で(自由に)とって食べる」
- make oneself understood「自分の考えを分からせる」
- make oneself at home「くつろぐ、楽にする」
- take care of oneself「体に気をつける」
- beside oneself「我を忘れて」
- by oneself「自分の力で、自分だけで、ひとりで」
- for oneself「自分の力で、自分のために」
人称代名詞のまとめ
今まで見てきた人称代名詞の、「主格」、「所有格」、「目的格」、「所有代名詞」「再帰代名詞」それぞれの意味・働き、単数・複数になるときの変化をまとめます。
■それぞれの形の意味と働き
– | 意味 | 働き | 例 |
---|---|---|---|
主格 | 「〜が」「〜は」 | 文中で主語になるときの形。 | He is Takahiro. 彼はタカヒロです。 |
所有格 | 「〜の」 | 名詞について「所有格+名詞」で名詞の持ち主を表す。 | My name is Tom Smith. 私の名前はトム・スミスです。 |
目的格 | 「〜を」「〜に」 | 一般動詞の目的語や前置詞の後に人称代名詞がきたときの形。 | That woman knew me well. あの女性は私をよく知っていました。 Look at me. 私を見なさい。 |
所有代名詞 | 「〜のもの」 | 「所有格+名詞」を1語で置き換える。名詞の繰り返しを避けるために用いる。※海外では繰り返しを避ける傾向がある | Whose bag is this? It’s mine. これはだれのバッグですか。 私のです。 |
再帰代名詞 | 「〜自身を」 | 動作の対象が、動作を行う主体自身である時に用いる。 | She cut herself with a knife. 彼女は(自身で)ナイフでけがをした。 |
■代名詞の人称、単数・複数の変化一覧
単数 | 複数 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
主格 | 所有格 | 目的格 | 所有代名詞 | 再帰代名詞 | 主格 | 所有格 | 目的格 | 所有代名詞 | 再帰代名詞 | |
〜は[が] | 〜の | 〜を[に] | 〜のもの | 〜自身を[で] | 〜たちは[が] | 〜たちの | 〜たちを[に] | 〜たちのもの | 〜たち自身を[で] | |
1人称 | I | my | me | mine | myself | we | our | us | ours | ourselves |
2人称 | you | your | you | yours | yourself | you | your | you | yours | yourselves |
3人称 | he | his | him | his | himself | they | their | them | theirs | themselves |
she | her | her | hers | herself | ||||||
it | its | it | – | itself | – |
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