「どこで(場所)、どのように(状態)、いつ(時)、どのくらいの頻度で(頻度)、どの程度(程度)」を表す動詞を修飾する副詞の基礎について解説

副詞

副詞の基本的な働きとしては「動詞を修飾する」ですが、「形容詞・副詞・文全体を修飾する」こともできます。

本記事では、「動詞を修飾する副詞」についてフォーカスを当てて解説します。

形容詞・副詞・文全体を修飾する用法は「形容詞・副詞を修飾する副詞」を参照してください。

副詞とは?から「動詞」「形容詞・副詞・文全体」を修飾する副詞の使い方や語順について分かりやすく解説
副詞とは?から、副詞の用法「動詞を修飾する副詞」「形容詞・副詞・文全体を修飾する副詞」の使い方と、副詞を使った文の語順について解説します。

 

動詞を修飾する副詞は、動作が「どこで(場所)、どのように(状態)、いつ(時)、どのくらいの頻度で(頻度)、どの程度(程度)」行われるかを表すことができます。

それぞれ「どんな副詞があるのか」や、「副詞を配置する位置」「複数の副詞があった場合の語順ルール」を解説していきます。

 

「どこで」場所を表す副詞

「どこで」動作(動詞)が行われるか、「場所」を表す副詞は、副詞1語や、2語以上のかたまり(副詞句・前置詞+名詞)、で表すことができます。

副詞の位置は、自動詞と他動詞によって異なり

  • 自動詞の場合:動詞の直後
  • 他動詞の場合:目的語の直後

となります。

 

その箱をそこに置きなさい。
Put the box there.

1語の副詞there(そこに)が動詞「put 置きなさい」を修飾して、「そこに置きなさい」を表しています。

「そこに」と「場所」を表す副詞「there」は、他動詞なので、目的語の直後に置きます。

 

■ 1語で場所を表す副詞

  • there(そこで[に])
  • here(ここで[に])
  • home(家へ[で])
  • abroad(海外に[で])

■ 2語以上の副詞句

  • all over the world(世界中で)
  • to + 名詞 「〜へ(方向)」
    • to the station(駅へ)
    • to school(学校へ)
  • at + 名詞 「〜で(一点)」
    • at the station(駅で)
    • at the library(図書館で)
  • in + 名詞 「〜で(包囲)」
    • in the park(公園で)
    • in the country(その国で)
    • in Japan(日本で)
  • near + 場所 「〜の近くに」
    • near my school(私の学校の近くで)
  • on + 場所(接触) 「〜(の上)に」
    • on the table(テーブルの上に)

 

「どのように」状態を表す副詞

「どのように」動作(動詞)が行われるか、「状態」を表す副詞は、副詞1語や、2語以上のかたまり(副詞句・前置詞+名詞)で表すことができます。

副詞の位置は、自動詞と他動詞によって異なり

  • 自動詞の場合:動詞の直後
  • 他動詞の場合:目的語の直後

となります。

 

私は一生懸命英語を勉強します。
I study動詞 English hard.副詞

1語の副詞hard(一生懸命)が動詞「study 勉強します」を修飾して、「一生懸命勉強します」と表す。

 

ユーザーから入ってくるデータには個人的情報が入っています。
The data from users come動詞 with private information.副詞

「〜と共に:with private information(プライベート情報=個人情報)」のように「前置詞(with) + 名詞(private information)」が動詞のcomeを修飾している。
※come with 〜:「〜と共にやってきた」は「〜が入っている・含まれる」と表現する

 

■ 1語で状態を表す副詞

  • fast(速く)
  • slowly(ゆっくりと)
  • hard(熱心に,一生懸命)
  • well(上手に,よく)
  • early(早く)
  • late(遅く)
  • carefully(慎重に)

■ 2語以上の副詞句

  • with〜 「と一緒に」
    • with my family (家族と一緒に)
  • by + 乗り物(交通手段) 「〜で」
    • by car(車で)
    • by bus(バスで)

 

「いつ」時を表す副詞

「いつ」動作(動詞)が行われるか、「時」を表す副詞は、副詞1語や、2語以上のかたまり(副詞句・前置詞+名詞)、で表すことができます。

「いつ」を表す副詞の位置は、「原則文末に置く」ことが多いです。

 

トムは今夜、友達と一緒に映画を見に行く予定です。
Tom is going to the movies with his friends tonight.

1語の副詞「tonight(今夜)」が動詞「go 行く」を修飾して、「今日行く」を表しています。

「今夜」と「時」を表す副詞「tonight」は文末に置くことが多いです。

 

■ 1語で時を表す副詞

  • today(今日)
  • yesterday(昨日)
  • tomorrow(明日)
  • still / yet(まだ)
  • already(もう、すでに)

■ 2語以上の副詞句

  • after school(放課後)
  • every〜 「毎〜」
    • every Monday(毎週月曜日に)
    • every day(毎日)
  • on〜(曜日・日付) 「〜に」
    • on Sunday(日曜日に)
  • in〜(月、季節) 「〜に」
    • in spring(春に)
    • in September(9月に)
  • at〜(時刻) 「〜時に」
    • at three (o’clock)(3時に)

 

● still, yet, alreadyの使い方はこちら

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動作を表す「場所」「状態」「時」の副詞が複数あった時の語順

動作を表す「場所」「状態」「時」の副詞が複数あった時の語順としては、原則「場所」→「状態」→「時」の語順で文末に置きます。

 

私は 放課後 友達と一緒に 公園で サッカーをします。
I play soccer in the park場所 with my friends状態 after school.

場所「公園で」、状態「友達と一緒に」、時「放課後」の順で副詞を配置しています。

 

私は毎日学校へ行きます。
I go動詞 to school every day.副詞

場所「to school(学校へ)」、時「every day(毎日)」の順で副詞句を配置し、動詞「go 行きます」を修飾している。
to schoolは、「前置詞(to) + 名詞(school)」の形になることで副詞の役割となっている。

 

テストチームとスケジュールを立てる作業があります。
We have some work to schedule with the test team.副詞

to schedule(スケジュールと)と、with the test team(テストチームと一緒に)のように「前置詞 + 名詞」の副詞が複数続いて、動詞「have あります」を修飾している。

 

どれくらいの頻度でを表す副詞

動作が「どれくらいの頻度で(頻度)」を表す、動詞を修飾する副詞には

  • always(いつも)
  • usually(ふつう、たいてい)
  • often(よく、しばしば)
  • sometimes(ときどき)
  • rarely / seldom(めったに〜ない)

などがあります。

頻度の程度としては、alwaysが高く、sometimesが低い、となります。

低い ← 頻度の程度 → 高い
sometimes ときどき often よく、しばしば usually ふつう、たいてい always いつも

 

頻度を表す副詞の位置は、「not」と同じ位置に置きます。なのでbe動詞の文であれば「be動詞の後」、一般動詞であれば「一般動詞の前」となります。

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あなたはよくそこへいきます。
You often go there.

一般動詞の文なので「often(よく、しばしば)」をgoの前に配置して「よく〜いきます」を表しています。

 

彼女はいつも暇です。
She’s always free.

be動詞の文なので「always(いつも)」をisの後に配置して「いつも暇」を表しています。

 

彼女はふつう11時に寝る。
She usually goes to bed at eleven.

一般動詞の文なので「usually(ふつう、たいてい)」をgoの前に配置して「ふつう〜寝る」を表しています。

 

「どの程度(程度)」を表す副詞

動作が「どの程度(程度)」を表す、動詞を修飾する副詞には

  • almost(ほとんど)
  • just(ちょうど)
  • hardly / scarcely(ほとんど〜ない)

などがあります。

程度を表す副詞の位置は、「not」と同じ位置に置きます。なのでbe動詞の文であれば「be動詞の後」、一般動詞であれば「一般動詞の前」となります。

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あなたはサッカーがとても好きです。
You like動詞 soccer very much.副詞

very much(とても)のように、副詞句(2語以上の塊)が動詞「like 好きです」を修飾している。

 

私は宿題をほとんど終わらせた。
almost finished my homework.

「ほとんど」と「程度」を表す副詞「almost」は、動詞「finished 終わらせた」を修飾して、「ほとんど終わらせた」を表していて、配置する場所は、notと同じ位置なので、一般動詞の前に置きます。

 

日本語から英文を作ってみよう

I go to school.
You eat breakfast every day.
I read a book in the library.
You study English at school.
We went there by train yesterday.
Kazuya studies science at the library every evening.
We don’t go to school on Sunday.
They get up early every morning.
I put this IF statement here.
The feature will come in the next release.
Hiroki is sometime late for school.
I often go to the library to read a magazine.
I can always find time to read books.

 

 

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