本記事では「動名詞とto不定詞」のどちらを使うのか?共通点と相違点について解説しつつ、「動名詞またはto不定詞」だけを目的語に取る動詞についても紹介します。
「動名詞・to不定詞」どちらを使うのか?共通点と相違点
動名詞と不定詞は「〜すること」という意味で、文の主語や補語、動詞の目的語になります。
We enjoyed swimming in the sea.
Kenji wants to visit New York.
同じ意味なので「動名詞・不定詞」どちらでも良いということではなく
- 動名詞だけ使える
- 「過去に起きたことを〜する」や「一般的・具体的・習慣的なことを〜する」と表すとき
- 前置詞の目的語になるとき
- 不定詞だけ使える
- 「これから〜する」という意志を表すとき
- どちらでも使える
- 動名詞と不定詞でニュアンスが異なるものもある
と動詞によって異なります。
また動名詞にはto不定詞のように形容詞的用法や副詞的用法がないので、そこも注意が必要です。
動名詞:Seeing is believing.
to不定詞:To see is to believe.
to不定詞に書き換えるとニュアンスが少し異なります。
動名詞は「過去に起きたことや、現在起きていること」を前提にして使うのに対し、to不定詞は「これから起きること」を仮定して使います。
動名詞:My daughter likes playing the piano.
to不定詞:My daughter likes to play the piano.
to不定詞に置き換えても意味はほとんど変わりません。
動名詞:I’m interested in seeing the movie.
to不定詞:I’m interested in to see× the movie.
to不定詞は前置詞の目的語になれないので、置き換えることができません。
to不定詞だけを目的語にとる動詞
to不定詞だけを目的語にとる動詞は、「これから〜する」という意志を表すものが多い。
Tom asked if we would like to ride to work in his car today.
would like to doは「〜したがっている」という意味で、「これからする」ことを表している。
likeはto不定詞と動名詞のいずれも目的語にとることができるが、would likeはto不定詞だけを目的語に取ることに注意しよう。
■ to不定詞だけを目的語に取る動詞
- decide to do:〜しようと決心する
- desire to do:〜することを強く望む
- expect to do:〜するつもりである
- fail to do:〜しない
- hope to do:〜することを望む
- learn to do:〜するようになる
- manage to do:どうにか〜する
- mean to do:〜するつもりである
- offer to do:〜しようと申し出る
- pretend to do:〜するふりをする
- promise to do:〜すると約束する
- refuse to do:〜することを拒む
- seek to do:〜しようと努める
- wish to do:〜したいと思う
動名詞だけを目的語にとる動詞
動名詞だけを目的語に取る動詞は、「過去に起きたことを〜する」「一般的・具体的・習慣的なことを〜する」を表すものが多い。
I always enjoy listening to jazz while I’m driving.
enjoyは動名詞だけを目的語に取る動詞。
■ 動名詞だけを目的語に取る動詞
- admit doing [having done]:〜したことを認める
- avoid doing:〜することを避ける
- consider doing:〜することをよく考える
- deny doing [having done]:しない [しなかった] と言う
- enjoy doing:〜して楽しむ
- escape doing:〜することをうまく避ける
- finish doing:〜し終える
- give up doing:〜するのをやめる
- imagine doing:〜することを想像する
- mind doing:〜するのを嫌だと思う
- practice doing:〜することを練習する
- quit [stop] doing:〜することをやめる
- postpone [put off] doing:〜するのを延長する
- recommend doing:〜することを勧める
to不定詞・動名詞の両方が使える動詞
同じ意味を表しても、用法上でto不定詞か動名詞かのどちらかしか使えないものに注意。
I prefer reading at home to going out to parties.
I prefer to read at home rather than (to) go out to parties.
prefer todo、prefer doingのどちらも「〜することを好む」を表すが、「…するよりも」のように比較する行為が入る場合は、prefer to do rather than (to) do、prefer doing to doingのように使い方が異なる。
■ to不定詞・動名詞のどちらをとっても意味があまりわらない動詞
- begin to do [doing]:〜し始める
- cease to do [doing]:〜することをやめる
- continue to do [doing]:〜し続ける
- hate to do [doing]:〜することを嫌う
- intend to do [doing]:〜するつもりである
- like to do [doing]:〜することを好む
- love to do [doing]:〜することが大好きである
- start to do [doing]:〜し始める
remember型
remember型は、目的語にto不定詞をとると「これからすること」を、動名詞をとると「過去にしたこと」を表す。
I clearly remember locking the door before going to school.
remember lockingは「過去に 鍵をかけたことを覚えている」を表している。
■ remember型の動詞
- forget to do [doing]:〜するのを忘れる [〜したことを忘れる]
- regret to do [doing]:残念ながら〜する [〜したことを残念に思う]
- remember to do [doing]:忘れずに〜する [〜したことを覚えている]
need型
need型は、目的語にto不定詞をとると「〜すること」を、動名詞をとると「〜されること」を表す。
This bicycle needs fixing.
need fixingは「修理される必要がある」を表している。
■ need型の動詞
- need to do [doing]:〜する必要がある [〜される必要がある]
- want to do [doing]:〜したいと思う [〜される必要がある]
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