「〜される」主語(S) + be動詞 + 過去分詞(p.p.) + by〜. 受動態 動作を受ける人[物]が主語になる文

受動態

本記事では「受動態とは」を解説します。

受動態とは?

受動態とは「〜される」という動詞の形で「受動」という言葉からも分かるように「相手から〜される」という受動的な動作を表します。

また通常の文の「〜する」という能動的・積極的な動作を「能動態」と言います。

それぞれのポイントとしては

  • 能動態…「〜する」という能動的・積極的な動作
    • 動作をする人[物]が主語になる文
    • S(動作をする人)ケーキO(動作を受ける物)を食べた。
  • 受動態…「〜される」という受動的な動作や被害の動作
    • 動作を受ける人[物]が主語になる文
    • ケーキS(動作を受ける物)動作をする人に食べられた。

となります。

 

受動態の作り方

受動態の作り方としては、能動体の「S + V + O」を、受動態では「O + be動詞 + 過去分詞 + by S」とします。

by Sは省略されることもあるので注意しましょう!

be動詞は主語や時制によって使い分け、主語が代名詞の場合は目的格に変化させます。

能動態 受動態 注意点
目的語(O) 主語(S)
動詞(V) be動詞 + 過去分詞(p.p.) be動詞は主語の人称,時制によって使い分ける。
主語(S) by〜 “〜” に代名詞がくる場合は,目的格にする。

● be動詞の時制による変化、人称代名詞の変化、過去分詞の作り方についてはこちら

動詞とは?「be動詞・一般動詞」「自動詞・他動詞」「動作動詞・状態動詞」「句動詞」と時制による変化について分かりやすく解説
動詞は「be動詞・一般動詞」の2種類があるのですが、その他にも「自動詞・他動詞」「動作動詞・状態動詞」に分類することができます。 また「動詞 + 副詞」や「動詞 + 副詞 + 前置詞」の固まりで1つの動詞のような働きをする「句動詞(または群...
人称代名詞とは?主格・所有格・目的格・所有代名詞・再帰代名詞の意味と使い方を分かりやすく解説
本記事では、代名詞の「人称代名詞」について解説します。 人称代名詞とは?から、人称代名詞の「主格」「所有格」「目的格」「所有代名詞」「再帰代名詞」それぞれの意味と使い方を分かりやすく解説します。 人称代名詞とは?各人称の分類と単数・複数の意...
分詞とは?「〜している名詞」現在分詞(〜ing) と「〜された名詞」過去分詞(p.p.)の意味と使い方を分かりやすく解説
本記事では、分詞とは?から「現在分詞・過去分詞」の用法と「現在分詞・動名詞」の見分け方について解説します。 分詞とは? 分詞とは、動詞の性質をもった形容詞の働きをするものです。 形容詞は、人やモノ・事などの名詞の性質や状態を説明したり、第2...

 

彼がこの夕食を作った。
HeS cookedV this dinnerO.
この夕食は彼によって作られた。
This dinnerS wasbe動詞 cookedp.p. by him.

能動体の動詞cookの目的語である「this dinner(この夕食)」を、受動態では主語に持ってきて「この夕食は作られた」としている。

動詞cookは過去分詞の「cooked」に変化させ、be動詞は過去を表しているので「was」を使い、was + cookedとし、byに続く主語の「He」は、目的格の「him」に変化させby himとしています。

 

受動態の時制

受動態の時制による変化として、「現在形、過去形、未来形、進行形、完了形」とそれぞれあります。

  • 現在形:is[am, are] done
    • 彼は先生にいつも叱られる
      He is always scolded by his teacher.
  • 過去形:was[were] done
    • 彼は先生に叱られた
      He was scolded by his teacher.
  • 未来形:will be done
    • 彼は先生にしかられるだろう
      He will be scolded by his teacher.
  • 進行形:be being done
    • 彼は先生に叱られている[いた]
      He is[was] being scolded by his teacher.
  • 完了形:have[has, had] been done
    • 彼は[これまでも]先生に叱られてきた
      He has been scolded by his teacher.

 

● scold:〜を叱る、説教する
scolding(現在分詞), scolded(過去形), scolded(過去分詞), scolds(三人称単数現在)

 

to不定詞と動名詞の受動態

to不定詞の受動形は「to be done」、動名詞の受動形は「being done」で表します。

 

私は子供のように扱われたくない。
I don’t like to be treated like a kid.

 

私は笑われるのが嫌いだ。
I hate being laughed at.

 

受動態のby 〜が省略される時

動作主が明らかな場合や、不明な場合はby A (Aによって)は省略されることが多い。

スペイン語は(人々によって)多くの国で話されます。
Spanish is spoken in many countries. =
Spanish is spoken by people in many countries.

「Spanish スペイン語」が「spoken 話される」のは、人々なのが明らかなので、by peopleは省略される。

 

データを圧縮すれば、ファイルサイズは小さくなります。
The file size will get smaller if data is compressed.

「data データ」が「compressed 圧縮される」のは、何で圧縮されるか分からないので、by Aは省略される。

 

● “by〜”が省略される条件

  1. 主語が一般人のとき
    1. English is spoken all over the world.
    2. 英語は世界中で話されています。
  2. 主語が明らかなとき
    1. This shop is opened at nine.
    2. この店は9時に開けられます。※店の人が開ける
  3. 主語が不明のとき
    1. This window was broken yesterday.
    2. この窓は昨日割られた。※誰かわからない

受動態の否定文と疑問文

受動態はあくまでbe動詞の文なので、否定文・疑問文はbe動詞のルールで作成します。

否定の場合はbe動詞の後ろにnotを、疑問文はbe動詞を文頭に出して文末に?をつけます。

● be動詞の文について詳しくはこちら

動詞とは?「be動詞・一般動詞」「自動詞・他動詞」「動作動詞・状態動詞」「句動詞」と時制による変化について分かりやすく解説
動詞は「be動詞・一般動詞」の2種類があるのですが、その他にも「自動詞・他動詞」「動作動詞・状態動詞」に分類することができます。 また「動詞 + 副詞」や「動詞 + 副詞 + 前置詞」の固まりで1つの動詞のような働きをする「句動詞(または群...

 

英語は彼に勉強されています。
English is studied by him.
英語は彼に勉強されていません。
English is not studied by him.
英語は彼に勉強されますか。
Is English studied by him?
はい、されます。 Yes, it is.
いいえ、されません。 No, it isn’t.

 

日本語から英文をつくってみよう

This shop is opened at nine.
English is spoken all over the world.
This window was broken yesterday.
This desk isn’t used by Nancy.
Is this desk used by Nancy?
Yes, it is / No, it isn’t.
EnglishS isV:be動詞 usedp.p. by〜に a lot of people.
WeS wereV:be動詞 visitedp.p. by〜に our old friend yesterday.
This novelS isbe動詞 writtenp.p. by him.
Many dressesS arebe動詞 madep.p. by my father.

 

スポンサーリンク

コメント