動詞とは?「be動詞・一般動詞」「自動詞・他動詞」「動作動詞・状態動詞」「句動詞」と時制による変化について分かりやすく解説

動詞

動詞は「be動詞・一般動詞」の2種類があるのですが、その他にも「自動詞・他動詞」「動作動詞・状態動詞」に分類することができます。

また「動詞 + 副詞」や「動詞 + 副詞[名詞] + 前置詞」の固まりで1つの動詞のような働きをする「句動詞(または群動詞)」があります。

本記事では、「動詞」の用法について網羅的に解説するので、各用法の詳細はこちらの各章を参照してください。

動詞とは?から「be動詞・一般動詞」の意味・使い方、時制による変化や「自動詞・他動詞」「動作動詞・状態動詞」「句動詞」について分かりやすく解説
動詞とは?から「be動詞」「一般動詞」の意味・使い方、時制による変化や、動詞の分類「自動詞・他動詞」「動作動詞・状態動詞」や、「動詞 + 副詞」や「動詞 + 副詞[名詞] + 前置詞」の固まりで1つの動詞のような働きをする「句動詞(または群動詞)」について分かりやすく解説します。

動詞とは?「be動詞」「一般動詞」の2種類がある

動詞とは、人や物・事に対して「行く、作る、読む、置く」などの動作や、「いる、ある」などの状態・存在を表し、「be動詞」と「一般動詞」の2種類があります。

それぞれのポイントとしては

  • be動詞
    • 「am」「are」「is」の3種類
    • 人や物・事の「ある、いる」など存在、状態を表す
  • 一般動詞
    • 「go(行く), cook(作る), cut(切る), read(読む), put(置く)」など無数にある
    • 人や物・事の動作を表す

となります。

また英語には「現在形」「過去形」「未来形」「進行形」「完了形」の時制があり、時制によって動詞が変化します。

時制 説明 語句
現在形 現在を中心とした広がりを持った期間を表す。

グレッグはいつも午後6時ごろに会社を出る。
Greg usually leaves the office around 6 p.m.

「会社を出る」というのは今の一度限りの動作ではなく、習慣的動作を表す。

be動詞:am / are / is 「です」「ある、いる」

一般動詞:go, playなど「行く」「遊ぶ」

過去形 現在とかかわりのない、過去の動作・状態を表す。

グレッグは今夜、午後9時に会社を出た。
Greg left the office at 9 p.m. tonight.

動作や状態が10年前のことでも、今日のことであっても、それが現在という時点から切り離されていれば過去形で表す。

be動詞:was / were「でした」「あった、いた」

一般動詞
・規則変化:play→played「遊んだ」
・不規則変化:go → went「行った」

未来形 ■ 助動詞will
・単純未来:自然の成り行きでそうなる
・意思未来:その場でそうしようと思いついたの未来を表す

スーザンは来月、30歳になる。
Susan will be 30 years old next month.

スーザンの意思に関わりなく自然の成り行きで、来月30歳になることを表す。

■ be going to
前持って考えていた予定を表す

will / be going to 「〜するつもりだ」 「〜するだろう」
進行形 その時点で進行中の動作を表す。

彼は裏庭で遊んでいる最中です。
He is playing in the backyard.
現在進行形、過去進行形、未来進行形があります。
be doing /will be doing「〜しているところだ」「〜している」
完了形 過去の出来事が現在に影響していることを表す。

私はルーシーとは10年来の知り合いだ。
I have known Lucy for 10 years.

過去にルーシーと知り合い、そして今も知り合いであることを表している。

have[has] done 「〜したところだ」「〜したことがある」「(ずっと)〜している」

 

be動詞とは?be動詞の用法と時制による変化

be動詞「am, are, is」は、「〜です」「〜がある、いる」などの状態・存在を表し、「現在形」「過去形」「未来形」「進行形」の時制、人称(単数・複数)によって変化します。

■ 人称によるbe動詞の変化

人称 単数 複数
主語 be動詞 主語 be動詞
1人称 I(私は) am we(私たちは) are
2人称 you(あなたは) are you(あなたたちは)
3人称 he(彼は)
she(彼女は)
it(それは)
is they(彼、彼女、それらたちは)

人称の詳細についてはこちら

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■ 時制によるbe動詞の変化

現在形 過去形 未来形 進行形
am was be going to be doing
is
are were

進行形には「現在進行形」「過去進行形」があるので、beは時制によって使い分けます。

 

彼は毎週日曜日忙しいです。
He is busy every Sunday.

be動詞の現在形で、主語が「He」と3人称なのでbe動詞は「is」を使い「(現在)忙しい」ことを表します。

 

彼はこの前の日曜日忙しかったです。
He was busy last Sunday.

be動詞の過去形で、主語が「He」と3人称なのでbe動詞は「was」を使い「(過去)忙しかった」ことを表します。

 

We are going to visit Brazil next year.
私たちは来年ブラジルを訪れるつもりです。

be going toを使った未来で、We are going to visitで具体的な計画はないけれども「ブラジルを訪れる予定」という未来を表しています。

 

私は自分の部屋を掃除しているところです。
ambe動詞の現在形 cleaning現在分詞 my room.

be動詞の現在進行形で、主語が「I」と1人称なのでbe動詞は「am」を使い「am cleaning」の形にして、「掃除をしている最中」を表します。

 

私は図書館で勉強しているところでした。
wasbe動詞の過去形 studying現在分詞 at the library.

be動詞の過去進行形で、主語が「I」と1人称なのでbe動詞は「was」を使い「was studying」の形にして、「(過去)勉強している最中だった」を表します。

 

今夜は私に電話をしないでください。その時間はとても大切な仕事をしていますから。
Don’t call me tonight. I’ll be doing very important work then.

未来進行形は、will be doing と助動詞willを使って表し、今夜というのは未来の時点で、「仕事をしている最中」のことを表しています。

be動詞を使っていますが、助動詞を使ったら助動詞の文のルールで作るので、will be doingとbeはbe動詞の原型の形にします。

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一般動詞とは?一般動詞の用法と時制による変化

一般動詞はbe動詞以外の動詞で、「行く、買う、食べる、読む、走る」などの動作を表し、「現在形」「過去形」「未来形」「完了形」の時制によって変化します。

● 完了形の用法についてはこちら

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一般動詞の肯定文を作る時は「S + V」と動詞の部分を人称や時制によって変化させます。

一般動詞の否定文・疑問文を作る時は「do」を使い、否定文「S do[does, did] not + V」、疑問文「Do[Does, Did] + S + V」と動詞とdoの部分を時制や人称によって変化させます。

 

時制 動詞の変化 文の形と語順
現在形 現在形の変化は、通常そのまま原型で使いますが、主語が3人称単数の時だけ異なります。

■ 通常
一般動詞をそのまま使う:speak

■ 主語が3人称単数
一般動詞に-s, -esがつく:speak -> speaks

■ 通常
否定文・疑問文を作る時は「do」が登場し動詞は原型にする

肯定文:S + 一般動詞の原型
否定文:S + do not + 一般動詞の原型
疑問文:Do + S + 一般動詞の原型

■ 主語が3人称単数
否定文・疑問文を作る時は「does」が登場し動詞は原型にする

肯定文:S + 一般動詞 + -s, -es
否定文:S + does not + 一般動詞の原型
疑問文:Does + S + 一般動詞の原型
過去形 過去形の変化には2種類あります。

■ 規則変化
一般動詞に-d, -edがつく:play -> played

■ 不規則変化
不規則に変化する:speak -> spoke

■ 規則変化・不規則変化
文の形に変わりはなく、否定文・疑問文を作る時は「did」が登場し動詞は原型にする

肯定文:S + 一般動詞の過去形
否定文:S + did not + 一般動詞の原型
疑問文:Did + S + 一般動詞の原型
未来形 未来形は助動詞willを使って表すので、動詞は原型にします。
肯定文:S + will + 一般動詞の原型
否定文:S + will not + 一般動詞の原型
疑問文:Will + S + 一般動詞の原型

 

あなたは彼の名前を知っています。
You know his name.
あなたは彼の名前を知りません。
You don’t know his name.
あなたは彼の名前を知っていますか。
Do you know his name?
はい、知っています。Yes, I do.
いいえ、知りません。No, I don’t.

一般動詞の現在形で、肯定文の時は「know」を原型のまま使い「知っている」を表し、否定文の時はYou do not know = You don’t knowとdo notを使って否定を表し、「あなたは〜知りません」を表します。

また疑問文でDo you knowとDoを文頭に出して「あなたは〜知っていますか」を表し、応答は「do (don’t)」を使って答えます。

 

ボブはカナダに住んでいます。
Bob lives in Canada.
ボブはカナダに住んでいません。
Bob doesn’t live原型 in Canada.
ボブはカナダに住んでいますか。
Does Bob live原型 in Canada?
はい、住んでいます。 Yes, he does.
いいえ、住んでいません。 No, he doesn’t.

一般動詞の現在形かつ主語が3人称単数で、肯定文の時は「lives」と「-s」をつけて「住んでいる」を表し、否定文の時はBob doesn’t liveとdoes notを使って否定を表し、動詞は原型の「live」にして「住んでいない」ことを表します。

また疑問文でDoes Bob liveとDoesを文頭に出し、動詞は原型の「live」にして「住んでいますか」を表し、応答はボブについて聞かれているので、代名詞「he」を使って、he does (doesn’t)で答えます。

 

彼女はフランス語を上手に話しました。
She spoke French well.
彼女はフランス語を上手に話しませんでした。
She didn’t speak原型 French well.
彼女はフランス語を上手に話しましたか。
Did she speak原型 French well?
はい、話しました。 Yes, she did.
いいえ、話しませんでした。 No, she did not.

一般動詞の過去形で、肯定文の時は「speak」を過去形の「spoke」に変化させて「(過去)話した」ことを表し、否定文の時はShe didn’t speakとdid notを使って否定を表し、動詞は原型の「speak」にして「(過去)話してない」ことを表します。

また疑問文で、Did she speakとDidを文頭に出し、動詞は原型の「speak」にして「(過去)話しましたか」を表し、応答は彼女について聞かれているので、代名詞「she」を使ってshe did (not)で答えます。

 

彼は明日,パーティーに来るでしょう。
He will come to the party tomorrow.
彼は明日,パーティーに来ないでしょう。
He will not come to the party tomorrow.
彼は明日,パーティーに来ますか。
Will he come to the party tomorrow?
はい,来るでしょう。Yes, he will.
いいえ,来ないでしょう。No, he won’t.

一般動詞の未来形は、助動詞willを使って表すので、助動詞の文のルールで作ります。

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自動詞・他動詞とは?2つの違いと間違いやすいポイント

動詞はbe動詞、一般動詞の2種類に分類することができますが、その他にも「自動詞」と「他動詞」と分類することができます。

自動詞と他動詞の違いとしては

  • 自動詞:目的語を取らない動詞(be動詞は自動詞に含まれます)
  • 他動詞:目的語を取る動詞

となります。

ただし1つの動詞に対して、自動詞か他動詞か一方の用法しかないとか限らず、自動詞と他動詞どちらの用法を使える動詞もあります。

 

Tomはナンシーに微笑みかけた。
Tom smiled at Nancy.

動詞smileは自動詞なので、動詞の直後に目的語を取らず、前置詞の「at」がきています。

smile単体では「〜に微笑む」という意味が表せないので、「〜に」にあたる対象を示す必要があるので前置詞を使って表します。

日本語だけを見ると「〜を」「〜に」となっているので、つられて他動詞と混合しないように注意が必要です。

■ 他動詞と間違えやすい自動詞

  • agree to A:A(提案など)に同意する
  • apologize to A:A(人)に謝る
  • complain to A:A(人)に不満を言う
  • hope for A:Aを望む
  • listen to A:Aを聞く、聴く
  • object to A:Aに反対する

 

彼女は彼に優しくキスをした。
She kissed him gently.

動詞kissは他動詞で、単体で「〜にキスをする」という意味を表し、直後に目的語をとることができます。

 

議員たちは新しい地方空港を開港することの利点について議論してきた。
The members have discussed the merits of opening a new local airport.

動詞discussは他動詞で、「〜について議論する」という意味を表します。※have discussedのように現在完了形が使われているが、これは過去から現在まで「議論してきた」ことを表す

日本語の「〜について」につられてdiscuss aboutとしないように注意が必要です。

■ 自動詞と間違えやすい他動詞

  • 「〜に…する」型の他動詞
    • answer:〜に答える
    • approach:〜に近づく
    • attend:〜に出席する
    • enter:〜に入る
    • reach:〜につく
    • resemble:に似ている
  • 「〜と…する」型の他動詞
    • marry:〜と結婚する
  • 「〜について…する」型の他動詞
    • consider:〜についてよく考える
    • discuss:〜について議論する

 

トムはタロウのところへ走ってきた。
Tom ran to Taro.
私の叔父は東京で何軒かのレストランを経営している。
My uncle runs several restaurants in Tokyo.

動詞ranには「走る」という意味の自動詞としての用法と、「〜経営する」という意味の他動詞の用法があります。

 

動作動詞・状態動詞とは?

動詞は、「be動詞・一般動詞」、「自動詞・他動詞」とそれぞれ2種類ずつに分類することができますが、その他にも「動作動詞」と「状態動詞」と分類することもできます。

動作動詞と状態動詞の大きな違いとしては、状態動詞は通例、進行形が作れないことです。

 

エミーは昨日、両親に手紙を書いた。
Emmy wrote a letter to her parents yesterday.

動作動詞は、動詞write(〜を書く)のように「〜する」を表します。

 

私はcdを300枚以上持っている。
I have more than 300 cd’s

状態動詞は動詞have(〜を持っている)のように「〜している」を表します。

状態動詞の種類としては

  • 一般に状態を表す動詞
    • be:〜である
    • contain:〜を含む
    • consist of A:Aから成り立つ
    • belong to A:Aに所属する
    • remain:〜のままである
  • 心理状態を表す動詞
    • believe:〜を信じる
    • forget:〜を忘れる
    • hate:〜をひどく嫌う
    • hope:〜を望む
    • like:〜を好む
    • remember:〜を覚えている
  • 知覚に関する動詞
    • feel:〜を感じる
    • hear:〜が聞こえる
    • see:〜が見える
    • smell:〜の匂いがする
    • taste:〜の味を感じる

などがあります。

 

句動詞とは?「動詞 + 副詞」「動詞 + 副詞[名詞] + 前置詞」固まりで動詞の働きをする

「動詞 + 副詞(on, off, out, up, downなど)」や「動詞 + 副詞[名詞] + 前置詞」の固まりで1つの動詞のような働きをするものを句動詞(または群動詞)といいます。

 

「動詞 + 副詞」型の句動詞

「動詞 + 副詞」型の句動詞の多くは、自動詞と他動詞の両方の用法があります。

動詞の目的語が名詞の場合の語順としては、「動詞 + 副詞 + 目的語」、「動詞 + 目的語 + 副詞」のどちらでも可能で、目的語が長い場合は、「動詞 + 副詞 + 目的語」の語順を取ることが多いです。

ただし目的語が代名詞の場合は「動詞 + 目的語 + 副詞」となります。

 

アメリカでは毎年、850万を超える飛行機が空港から離陸している。
More than 8.5 million planes take off from airports in the U.S.A annually.

take offという固まりで「離陸する」という自動詞の意味を表したり、take off A (A[衣類など]を脱ぐ)という他動詞の用法もあります。

 

トンプソン氏はシャロンが会社を辞めた後、彼女の仕事を引き継いだ。
Mr. Thompson took over Sharon’s jobA after she left the company.

take over A(A[職務など] を引き継ぐ)で「シャロンの仕事を引き継ぐ」を表しています。

目的語のSharon’s job程度の長さであれば、took Sharon’s job overとしても良いです。

 

その用紙に必要事項を記入して、5番窓口に提出してください。
Please fill out the formA and turn it in at window No.5.

fill out A(Aに必要事項を記入する)で「用紙に必要事項を記入する」を表していて、続くturn in A(Aを提出する)で「それを提出する」を表しています。

2つの句動詞が使われていて、後者の「turn it in」では目的語が代名詞の「it」なので、turn in Aではなくturn A inの語順となります。

 

「動詞 + 副詞 + 前置詞」型の句動詞

「動詞 + 副詞[名詞] + 前置詞」で1つの他動詞のような働きをする句動詞もあります。

 

話をするのをやめて、その仕事を続けなさい。
Stop talking and get on with that workA.

get on with A(A[仕事など]を続ける)で「その仕事を続ける」を表しています。※「A[人]と仲良くやっていく」という意味もある

またget onだけで「(バスなどに)乗る:成功する」という自動詞の用法もあります。

 

私たちはその時に有名な寺を訪ねた。
We paid a visit to a famous templeA on that occasion.

pay a visit to A(Aを訪ねる、訪問する)で「有名な寺を訪ねる」を表していて、visitは動詞ではなく「訪問」という意味の名詞で使われています。

「pay + 名詞 + 前置詞」型の句動詞としては、pay attention to A(Aに注意する、留意する)もよく使われます。

 

 

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